桜島の地下を探れ! 3000カ所のデータを解析 人工地震でマグマの量や形を調査 鹿児島(2022.12.08)
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12月8日未明、鹿児島市の活火山『桜島』で爆薬を使って人工的に地震を起こし、桜島のマグマの量や形を探る調査が行われました。

調査結果の解析からマグマの動きを推定し、噴火予測が正確に行われることが期待されます。

前日の夜、鹿児島市の桜島横山町の観測所で、長年桜島の研究をしている京都大学防災研究所が中心となり、ある調査が行われました。

野平 美奈子記者
「ここの50m下にある爆薬が、このあと爆破されます」

桜島の北部に設置されたこの装置。

地下48mに120kgの爆薬が仕掛けられていて、人工的に地震を起こします。

京都大学 火山活動研究センター 中道 治久准教授
「桜島の2ヵ所で人工地震を起こします。その地震波の伝わる速さや反射を見ることで、マグマの存在位置や、その範囲を特定することが目的にあります」

地震の波形を複数の地震計で観測し、その波形を解析することで、桜島のマグマが現在どのような大きさや形をしているのかを明らかにします。

2018年の調査では、島内185カ所の地震計で揺れを観測しましたが、今回は観測点を大幅に増やし、3000カ所以上で観測を行います。

桜島を一周する道路の下に国土交通省が整備している光ファイバーケーブルをセンサーとして使い、振動を観測して、より高密度な記録を得ることで、マグマの詳細な解析が期待されます。

気象庁や全国6つの大学の関係者が現場で見守る中。

野平 美奈子記者
「午前0時7分、爆破されました。100m以上離れた場所にいますが、揺れを感じました」

下から突き上げるような揺れが起きると同時に、パイプの中に入れていた水も、勢いよく噴き出します。

現場に置かれたモニターには、光ファイバーが感知した震度を表す波形が。

京都大学 火山活動研究センター 中道 治久准教授
「2カ所とも予定通りに発破を実施することができ、安堵しているということと、無事に発破による地震度を観測できてよかったと思います。地震度の詳細を調べることで、桜島の山体の中をより詳しく分析することができると思っています」

この調査の結果は2023年中に公表され、得られたマグマの構造から桜島の正確な噴火予測を目指すということです。

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